ハイブリット?

最近,ハイブリットと言う単語をあちこちで聞きます。5月から走り始める気動車もハイブリットです。新しい物に使われていることが多いのでとてもハイテクな感じがする単語ですが,意味を調べると「異種の物を掛け合わせてできたもの」なんですね。

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異種の物,と言うことは紙と金属と木材を組み合わせて出来ているこの車輛もハイブリット構造と言うことが出来ると思います。いや,別にハイブリットだ!カッコイイダロー!と言いたいわけではありません。異種の物を組合わせて出来ている車輛のため,ある問題があります。
紙製キットを入手すると床板として木製板が入っていることがありますが,わが社では木製床板は使ったことがありません。全て金属性床板にしています。ただ,この場合車体との接合方法が問題になります。金属製車体であればアングルに螺子止めでOKですが,紙製車体には金属製アングルでは無く木材の補強が入っているので簡単に螺子止めというわけにはいかないんです。

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わが社では金属板を組み合わせ,写真のような部品を作って紙製車体と金属製床板の接合部に使用しています。両脇のピンは木製補強への位置決めになります。部品に開いた穴に金属製床板を螺子止めするのです。

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これが車体にこのように付きます。木製補強には予め特殊工法「GENBUTUAWASE」によりピンが入る穴があけてあります。まだ仮止めなので接着していませんが,これでも簡単には取れません。最終的にはこれを車体に接着し,金属製床板の保持に使用します。初期の頃は両脇にピンを立てていなかったため,接着剤が剥がれると再度付けたときに微妙に螺子穴がずれることもありましたが,現在の方法だとピンにより位置決めが出来るのでずれることはありません。そもそも接着が取れることもまずありません。以上,わが社のハイブリット工法?でした。